最近の相場、ぱっと見た感じ方向感がわかりにくいなあと思ってる人、結構おるんちゃうかな。実際、指標を並べてみると面白いねじれが起きとる。
米10年債利回りは4.6%台まで上がってきて、約2ヶ月ぶりの高値圏。一方でVIX(恐怖指数)は16〜18台と、年初来レンジの下のほうに張り付いたまま。普通やったら「金利が上がる=リスクオフ」で株のボラティリティも上がりそうなもんやけど、今回はそうなってへん。
このねじれ、ただの偶然やない。
■ 金利が上がってる理由は「景気加速」やない
まず押さえときたいのが、今回の金利上昇のトリガー。景気が強すぎて金利が上がってるパターンやったら話は単純やねんけど、実態はちょっと違う。
中東(イラン)情勢の緊迫化で原油価格が上がって、それがインフレ再燃への警戒感を呼んでる、というのが今回の主因や。しかもCPI・PPIといった直近の物価指標は事前予想より軟調やったにもかかわらず、原油高を織り込む形で長期金利が押し上げられとる。市場の一部では9月のFOMCで利上げすら意識され始めてる状況で、これは正直かなり異例。
今は本来、利下げサイクルの真っ最中のはずやからね。
つまり今回の金利上昇は「景気の実力」というより「地政学リスク×インフレ懸念」という、株式市場にとってはちょっと嫌な組み合わせのストーリーで動いとるわけや。
■ それでもVIXが低いのは「株式市場は決算を見てる」から
ほな、なんでVIXはおとなしいままなんか。
一因として「金利上昇のペースが想定内やから」という見方もできるけど、それだけやない。もっと大きいのは、株式市場側が「金利」より「決算」を見て動いとるという点やと思う。
テック株はここ10週間で1990年以来最高レベルの上昇率を記録するなど、決算主導の強い上昇トレンドが続いとる。つまり、債券市場が語ってる「地政学・インフレ」のストーリーと、株式市場が語ってる「決算好調」のストーリーが今のところ分離してて、後者が優勢になっとる、という構図や。
■ このねじれ、いつまで続く?
こういう「金利は警戒モード、株は強気モード」ってねじれは、長続きしにくいのが相場の常。今後の分かれ目は大きく2つ考えられる。
・原油高が長引いて、インフレ懸念が本格化 → 遅れて株式のボラティリティ(VIX)にも波及する
・決算の勢いが強すぎて、金利上昇を吸収し続ける → 「ねじれ」がそのまま定着する
どっちに転ぶにせよ、「金利は上がってるのに株は静か」という今の状態を、そのまま「安心相場」と捉えるのは危険や。
ボラティリティが低いのは「リスクがない」んやなくて「まだ市場が織り込んでない」だけの可能性もある、いうのは頭の片隅に置いといたほうがええと思う。
(本記事は市場環境についての一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません)

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